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08.07
Wed

Utusemi ms1sx



<掲載写真の複写、転載はお断り。>


読んで字のごとく、セミの抜け殻である。
けれども、うつせみという言葉には様々な意味が持たされているのもまた面白い。

うつせみという言葉はうつそみを経て音変化したものと辞書などには書かれている。
この世に生きてる人が転じて、この世とか現身という言葉として使われてはいるが、日本語の難しいところであろう。
外国人が日本語のワープロを作ろうなどというのは、これらの事を弁えていればとても手を付けようとは思わないだろう。
にもかかわらず僭越にも日本語ワープロを作るから、禄でもない代物が出来上がってしまう。

空蝉といって思い浮かぶのは源氏物語の第参帖。
小説の中で新旧合わせて一番嫌いな部類に入るものがこの源氏物語。
文章自体も全く好みに合わないし、あの薄汚い色事師源氏という男の軽薄な性根が全く性に合わない。
夜這いをかけて、逃げられると、たまたまそこにいたもので間に合わせてしまう只のセックスのためだけに生きてる輩、
それが天皇の御曹司だというのだから恐れ入る。
夜這いをかけて断られ、私はこんなにまで人から冷淡にされたことはこれまでないのだから、
今晩はじめて人生は悲しいものだと教えられた。
恥ずかしくて生きていられない気がする、
で始まる空蝉は、こんな阿呆な男が帝の御曹司だという設定ではこの後の物語の展開が読めるような気がする。
ムラサキシキブという女、余ほど飢えていたのだろう、と勘繰りたくなる。
日本の風俗の美徳の一つとして言われる男女七歳にして席を同じゅうせずなどというのは、
長い歴史の中のほんの一コマであったに過ぎない。
あの時代は乱交といってもいいくらいにやりたい放題。
貴族どもの関心は如何にして夜這いを成功させるかの話しでしかなかった。
そんな輩のために日本の民は、己の命を削って働いてきた。
それは今も昔も変わらない。
尤も、作者のムラサキシキブ自体、醜女で男には相手にされなかったのではなかろうか。
そんなゆがんだ心が己の心の中に浮かんだ願望を書き留めたのが源氏物語であったような気がする。







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